【お金合同04】シュガートラップにご注意を(BIG BABY)
◆ひとくち紹介
本作品は、「秘密のお菓子」の「売買取引」と、その闇に巻き込まれる(もしくは、突っ込んでいく)放課後スイーツ部の姿を描いた作品である……抽象的な紹介だなぁ、と思った人へ、まずは読んでみてください。
主人公は栗村アイリ。放課後スイーツ部の部長にして、一般的なお嬢様。
「秘密のお菓子」という、噂だけが広がるスイーツ。彼女は率先してその捜索を進めていく。不良たちの噂をたどり、ついに手に入れた「お菓子」たち。
しかしそこには「シュガートラップ」が待っていた。
「お金」というテーマのほの暗い部分が、青春少女たちと混じり合い生まれた傑作短編。
◆読了後の感想(ネタバレなし)
私も時たま思います。トリニティ総合学園の子達ってどこか危ういよなって。
もっとも、それを言ってしまえば、キヴォトスの子達はみんなどこか危ういのかもしれません。
(私も最初のブルアカ二次創作で、闇バイトに巻き込まれるトリニティの生徒を書いているので、かなりシンパシーを感じます。)
さて、本作の魅力はやはりその題材とスイーツ部たちの相性でしょう。前提として、この作品が例えばヴァルキューレちゃんたちが主人公であれば、作品の構成、雰囲気はガラッと変わるでしょう。なぜなら、彼女たちは学生でありながら警察権力でもあるからです。
一方で放課後スイーツ部の面々は、学生であり学生という属性を持っています。当たり前のことではありますが、特撮ばりの動きで敵を「救護」していく騎士団の存在などを考えると、その「当たり前」も希少ですね。
この作品を読んでいる間、私はドキドキしながら読んでいました。学生たちが、闇に染まるところは、見たくない……ちょっと見たい、でも今回はこういう結末でよかった。心がふたつあるー。
日常を日常として送れる平和なキヴォトスを、守りたい——。
ネタバレありのひとこと
・薬物汚染、いいテーマですよね。私もそのうち書いてみようかな……。
・最後に出てきたヴァルモブちゃん好き。
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